続・彗星のように…とは

2024年2月21日の更新で、「彗星のように…」という表現(言葉)について書きました。
彗星のように…とは - ど寒ブログ part2

内容は「彗星のように現れる」ってよく言うけど、それ書いた人、実際に彗星を見たことあるのかなぁ?…という素朴な疑問。…そして『実際に見たことない人、多いんじゃないの?』という疑惑です。(確認などできませんけど)
比喩、それも直喩なのに、例えに使われる元の事象を知らない…という、おかしな事になってるんじゃないのかな?と思ったのです。あ、でも、ちょっと考えたら、自分も「鬼」を見たことないけど「鬼のように」って使うから、まぁ似たようなものかもしれません(笑)。

それが今回の彗星、C/2023A3 紫金山-アトラス彗星を、たくさんの人が見たことにより変わってきたかもしれません。少なくとも、彗星と流星との混同はしなくなるんじゃないかと思います。つまり、いちばんよくある誤解で、“彗星はシューッとすごいスピードで行ってしまう、だから後ろに尾をたなびかせている”っていうイメージ。この勘違いがなくなるだけで、彗星という天体への理解が少しは進むんじゃないかと思っています。…進むと良いなぁ。

一方、今回の彗星で困ったことも。(以下、あくまでも個人の考えです。)
それは「彗星を見るときにはスマホが必要」とか「スマホなら写る」っていう経験をしちゃったこと。実は、ちゃんと写せるスマホは、かなり新しい機種なんです。私の旧い機種なんか、暗い方へ向けると、月でも無限遠のピントすら出ません。
それだけでなく、困るのは「星を見ている現場でスマホをチェックする」という癖がついてしまう事。明るい画面を見た直後には暗く微細な星なんか見えません。目が暗いところに慣れる(=暗順応する)時間が必要なんです。せっかく暗いところに慣れて来た目なのに、スマホの画面を何度もチェックする事で、そのたびに暗順応のやりなおしをしなくてはなりません。
しかも、歳を取るとより長い時間が必要になります。(なかなか慣れないんだよーこれが…)…あっ、でも、都会の片隅の公園で星を見るのと、空も地上も暗い山の中で星を見るのとでは、ずいぶん条件が違うようにも思います。
さらに天文仲間でも、「今見えている人工衛星をアプリで同定する」とか「月をスマホで撮ってみる」などが好きな人もいるし…。というわけで、これは一概には言えないなぁ…。


以下、半分ジョークです。
スポーツなんかで、意表をついて出てきた新人などによく言われる「彗星のように」という表現ですけど、長年、彗星を見ている身からすれば、こんな意味も入っているかも…いろんな意味を込めっと(comet) こんな感じでしょう(笑)。

  • 期待どおりに行くとは限らない
  • 騒がない方がよい結果になる
  • それでもたまには期待以上の大化けするヤツもいる

以上、今夜も(DC2程度の)彗星のようにぼんやりしている、私でした。