彗星観測

天体観測の話です。

今夜はやかん氏が来訪。冷却CCDカメラ(SBIG社のSTV)で天体撮像をして行きました。わかりやすく言うと、望遠鏡にデジカメをつけて天体を撮影したわけです。
なんでわざわざどかん宅まで来るのかというと、やかん氏は住宅街にお住まいなんですが、うちは田舎でして、まず空が暗くて天体観測に有利だからです。(といっても観測地としてはB級の下程度ですが…)でもそれ以上に重要なのは、わが家の庭なら、誰に怪しまれることもなく、心おきなく望遠鏡を広げられることです。さらにもう一つは、AC電源が確保できること。望遠鏡を動かす電源、CCDカメラの電源、どちらも必要不可欠なのです。

一方、私の望遠鏡は電源不要。望遠鏡を支える架台は経緯台の中でもドブソニアンという簡単なしくみのものです。でもその代わりに鏡(反射望遠鏡ですからレンズではなく鏡です)は大きく、口径が30cmあります。このくらい口径があると、星雲や星団がとてもきれいに見えます。口径が大きいという事は、天体からの微少な光をよりたくさん集めることができるのです。

私の主な観測分野は彗星です。彗星を目で見て明るさや大きさを測ります。(眼視観測といいます)今夜は、17P(ホームズ彗星)、46P(ウィルタネン彗星)、2008C1(チェン・ガオ彗星)の3個の彗星が観測できました。いずれも暗く淡く、全く見ばえはしません。ですが、見えるか見えないかの微かな光を捕らえる事に満足を感じていたりします。これはかなりマニア的な心理ですね。

彗星を観測したデータは、観測用のメーリングリストがありまして、その都度報告しています。データはまとめられて、国際天文連合まで届きます。世界中からたくさんのデータが集まり、いろいろな彗星がどのような光度変化をするかという研究に役立てられています。私のデータも、もしかしたら少しは役に立っているのかもしれません。

あ〜眠い…今夜は巡回できそうもないです。おやすみなさい。