早朝寄席

3周連続、早朝寄席更新です。


今回は…

柳家花ん謝     『天災』
柳亭市楽      『たいこ腹』
台所鬼〆      『穴泥』
林家彦丸      『大山詣り

でした。


今日は台風が来るという予報ですが、今のところ日差しがあります。でも客足、5割程度かな。先週の繰り返しになりますが、だけど、これこそが早朝寄席!この「ぱらっ」とした客席を、二つ目がいかに盛り上げるか、それが早朝寄席の醍醐味だと思うのです。そんなわけで、二つ目の皆さん、がんばってください。


花ん謝のまくら、最近感じたニュースでの違和感。iPhone5発売のニュースで、店員が待っていた客を這いタッチで迎えていたけど、そりゃないだろうと。でも早朝寄席でもハイタッチでのお迎えをやってみたい…とか。演目は「天災」、これ2週前にも聞きましたけど、同じ話を違う人がどう話すのか、面白いですよね。なんか少しずつマニアの域に近づいているような気がします…。花ん謝さんは、時間の都合か、最初の部分をはしょってましたね。
市楽さんのまくら、二つ目だけどトリをつとめた事がある、ただし、名古屋の大須演芸場。ここは人がいないので有名なところだそうで。八十台のお婆ちゃん芸人との話、面白かったです。演目は「たいこ腹」。これまた先月だったか聞いた話。若旦那と幇間の演じ分けが面白いです。
台所鬼〆さんは、なんだか出てくるだけで笑いを取る独特な雰囲気があります。「いじられ上手」なのか、客席からもよく声がかかります。というより、客に突っ込まれる、というべきか(笑)。それに応じたり、若干自虐的な傾向も笑いにつなげたりします。うん、この芸風、出世してもそのまま残して欲しいなぁ…。演目は「穴泥」。落語の世界では多い泥棒の話です。キャラはアレですけど、落語に入り込むと、ちゃんとした落語家ですよ(笑)。
彦丸さんは「大山詣り」。鳥取県の大山(だいせん)じゃなく、神奈川県の大山(おおやま)です。大山詣りのご一行に坊主頭にされた熊さん、意趣返しに一行のおかみさん達をだまして坊主頭に…という話。落ちは読めたのですが、この噺の、落ちの思想は「天災」に通じるものがありますね。誰も悪くない、誰のせいにもしない、笑って収める、って事です。彦丸さんの語りが滔々と気持ちよかったもので、私、ちょっと眠くなりました。あ、眠くなるほど気持ち良かったって事です。