低倍率おすすめ双眼鏡 (7) ビクセン FLAT HF5x17

オモチャのようでオモチャでない。双眼鏡っぽくない面白さ。


低倍率双眼鏡シリーズの追加です。今日は、ビクセン FLAT HF5x17。

この手のコンパクトな製品だと、双眼鏡*1ではなくオペラグラス*2である事が多いのですが、これ、ちゃんとしたダハタイプの双眼鏡です。

おもな仕様

  • 口径:17mm
  • 倍率:5倍
  • プリズム:ダハ
  • 実視界:9.0度
  • 見かけ視界:45.0度
  • アイレリーフ:14mm
  • 重さ:175g
  • 最短合焦距離:3m
  • 合焦機構:CF
  • 外装:メタル
  • 付属品:ストラップ、ソフトケース


ソフトケースはタバコ大。

プラスチック製のオモチャじゃありませんので、ちょっとした重さがあり、かといって重すぎず、そこがまたイイです。


縮められて入っています。広げてみましょう。


まず、左右に開きながら、眼幅を合わせます。

この時の開くメカニズムが、なかなか良くできています。ラバー(黒い一本線の部分)にちょうど指がかかるようにできていて、ちょっと力を入れると、安物の「カチッ」という感じではなく、「ズーム」という感じで開きます。


次に、接眼レンズをピントが合う位置まで繰り出します。対物レンズも連動して出てきます。

ある程度出さないと、ピントが合う位置になりませんので、使用する時はこんな形状になります。



ちょっと見ると、レンズの大きさがほぼ同じなので、どちらが対物でどちらが接眼かわかりませんが、鼻が当たる部分が凹んでいるので、手前が接眼側だとわかります。


ちなみに、こちらが対物側。

レンズは、ちゃんとした円形です。こういう形だと、レンズが横長になっている場合があり、視野も円形ではなく横長になることがありますが、本製品はちゃんとした円形です。


外見的には、まるでデジカメです(笑)。

いつも撮っているデジカメと並べてみました。この画は自撮りできないので、携帯で撮りました。


使ってみた感想です。正直、けっこう良い像を結ぶのにびっくりしました。実は『形の面白さが取り柄の双眼鏡かな』との先入観を持っていたのですが、どうしてどうして、なかなか真面目に作られている製品です。
見かけ視界は45度と無理していませんが、実用上十分です。中心像は一応満足の行くもので、周辺もまずまず。シビアに見ると中心から60%あたりから崩れ始めますが、実用上問題にならないレベルです。
アイレリーフが14mmと長く、メガネのままでも使えるのは評価できます。メガネをお使いの方は多いですからね。逆に、裸眼だと長すぎて使いづらいくらいです。アイポイントがレンズから遠いので『接眼部を眉に当てて安定させる』ことができません。ちょっと良い双眼鏡だと、そのためのアイカップが付いているのですが、本機にはありません。低価格化、コンパクト化させるために仕方ないのでしょう。おかげで、手だけで支えることになりますが、このクラスの大きさ・重さならまぁ問題ないでしょう。
また、左右の視度調節がありませんので、左右の視力が違う方は使いづらいと思います。
特筆すべきはその携行性でしょう。凸凹が少なく、コンパクトデジカメを持ち歩くのと全く同じで、ポケットに入れても邪魔にならない大きさです。『双眼鏡も良いけど、持ち歩くのに邪魔で…』という方にはピッタリな双眼鏡です。


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*1:ここで言う「双眼鏡」とは「プリズム双眼鏡」のこと。精密に作られたプリズムを使って光路を曲げて作ってあるもの。レンズ構成枚数も、対物・接眼それぞれ最低でも2枚ずつ。

*2:凸レンズ1枚、凹レンズ1枚の単純なガリレオ式望遠鏡を双眼にしたもの。