買っちゃダメ!な双眼鏡

こんな双眼鏡を買ってはいけません!!!

よく新聞の通販の広告などで、このような『高倍率を売りにしている双眼鏡』を見掛けますが、見る度に腹が立ちます。こんな粗悪品を売ってよく良心が痛まないものだなぁ、とあきれます。本当に、双眼鏡や望遠鏡は、あきれるほど粗悪品が多いのです。天文マニアとして、これは非常に情けない状況です。せめて、ここの読者の皆さんがこれから買うときは、粗悪品をつかまされないようにしてください。
詳しく書くと非常に長くなりますので、結論をバッサリと先に。こんな双眼鏡は買っちゃダメです。

  • ×高倍率
  • ×ズーム
  • ×変なコ−ティング

では、一つずつ、簡単に説明します。

  1. 高倍率はダメ。双眼鏡って、たいがい手持ちで使います。倍率が高いと、ちょっとした手の震え(酒が切れた場合でなくてもw)をその倍率で拡大してしまいます。そのうえ、実際の視野が狭く、どこを見ているのかわからない状態になります。コンサートなどで手持ちで使う場合は10倍まで。鳥や星を見るために三脚に固定する場合でも20倍が限度(レンズの口径にもよります)と考えてください。上の「110倍双眼鏡」は、本当に110倍であれば手持ちでは使いようがありません。まぁそれで三脚がついているわけですけど。
  2. ズームはダメ。ズームで良い製品に出会ったことがありません。同じ口径でまともなズーム双眼鏡を作ると、価格は倍程度になると思います。そして、レンズ枚数が多くなりますから、当然、重くなります。手持ちで使うんですから、重いのはダメですよね。そして安物はレンズの収差が取り切れていないどころか、収差が増えているのでは?というくらい見え味が悪いです。上の「110倍双眼鏡」、おそらく見え味が無茶苦茶悪いので、それでもう1台の10倍双眼鏡がついてくると考えられます。
  3. 変なコ−ティングはダメ。よく、○○コーティング(例えば、ルビーとか)と名うって変な色のレンズを売り物にしている双眼鏡がありますが、意味がないどころか、特定の波長を反射してしまうわけですから、視野が暗くなり、良い像は結びません。

もっと詳しいことは、「買ってはいけない 双眼鏡」で検索すると、あちこちに同じ様な事を書いているウェブページやブログがありますので、そちらを読んでみてください。(丸投げ?w)


まだあります。

  • ×安物
  • ×通販
  • ×ホ−ムセンター

これも簡単に。主に経験で語っていますので、100%ではありません。

  1. 安物はダメ。良い製品は当然、設計も開発も材料も製造も、コストがかかっています。価格が安いということは、何か問題があると考えてください。安物の中には、左右の光軸(この場合は平行出し)が不良で、見ていると頭が痛くなったり、左右の像が一致しないものもあります。
  2. 通販はダメ。通販(特に新聞・雑誌の)でマトモな双眼鏡って、お目にかかったことがありません。もしも光学性能が同じだったら、持った感じがしっくり来る製品を選びたいですよね。できれば、デザインや色も気に入ったものが良いです。
  3. ホ−ムセンターはダメ。これも良い製品にお目にかかったことがありません。店員に聞いても詳しい人がいるはずもなく…何もわかりません。ちゃんとしたアドバイザーがいるお店で買いましょう。


じゃ、どうすればいいんだ?…という話は、また次回。