確定申告

先日、初めて確定申告というものをしました。
私はサラリーマンですので、本来、給与所得しかありません。源泉徴収と年末調整だけでこと足りるはずなんです。ところが昨年、道路拡幅に伴う土地の売買がありまして、若干の収入があった…というわけなんです。とはいえ、公共事業に協力するわけですから、こういう所得には税の優遇措置があり、5千万円までは無税となります。
ところが、無税にしてもらうためには申告しなくてはいけないのです。申告をしないということは、『所得があるのに黙っていた』っていう事になるんでしょうね。さて、申告しなくちゃ…。そのために「収用証明書」というのが市から送られてきました。正直な話『あー面倒くさい!』と思いました。どうせ無税になるんだから知らんぷりしようかな、とも思いましたが、いろいろ調べてみると、申告しないとあとから「おたずね」が来るそうなんですよね。おたずね者になるのもイヤなので(小心者な私…)、ルールどおりに申告をしてみよう、まぁこれも人生経験だ、と思いこむことにしたのです。
午前9時、近くにある市役所の支所に行きました。会議室で名前を書いて順番待ちをするのですが、この時点で既に午前中の予定数終了。なんとか午後の早い番号に記入する事ができました。この日は病院に行く用事があり、一日休暇をとってありましたので、問題ありません。どうせ病院も時間がかかりますし、一日かけてのんびりと申告することにしました。
のんびり…と言いましたが、実はそうでもありません。病院は車で片道1時間かかります。診察が終わり、薬を受け取ると、既に13時。午後の部が始まる時間になっていました。今さらあわててもしょうがないので、病院に行った時によく行くそば屋「K」で腹ごしらえ。「田舎鴨せいろそば」がお気に入りです。
支所に着いたのは15時少し前でした。会議室に入ると、たくさんの人が待っています。しかし、じいちゃんばあちゃんばっかりだなや…。土地柄、農業収入の申告をする人が多いんだろうなぁ。
さて、番号ですが、既に私の番号の3倍以上進んでいます。職員(市役所?税務署?)の人が読み上げに来た時に、「すいません、この番号なんですけど…」と申し出たら、すぐに特設受付に通してくれました。
サラリーマンであること、土地の収用があったので申告に来たことを告げると、すぐに話は通じたのですが、なぜかそのまま待たされる事数分…。どうやら最初に私の担当になった方は、このケースがよくわからないようで、隣のベテランの方が空くまで待たされた、というわけです。(おそらくこの時期は、市役所の職員が税務署の職員を応援する形で受付業務をしているのだと思います。)
担当が変わってからはスムースでした。まず、送られてきた次の3種類の証明書を提出します。

  • 収用証明書
  • 公共事業用資産の買取り等の申出証明書
  • 公共事業用資産の買取り等の証明書

さらに、給与所得者であることを告げ、源泉徴収票を提出します。担当の方がしばらくコンピュータに向かいます。数分して、申告書がプリントアウトされて出てきました。これに署名・押印して提出するだけです。早かったなぁ。
給与所得者については、支払者から居住市町村あてにデータが報告されていますので、住所と氏名がわかれば当然、すぐに所得がわかるわけです。だから、所得証明書は市町村で出せるんですよね。収用に係る所得も、市そのものの事業なわけですから当然データがあるわけです。給与以外の所得がなければ、市役所にあるデータだけで私の申告書は作れてしまう、という事なんですね。
というわけで、割と簡単に終わってしまい、ちょっと拍子抜けしたくらいです。でもまてよ、わざわざ申告に行ったけど、税金が戻ってくるわけでもないし、なんだか馬鹿馬鹿しいなぁ。こういう場合は申告を省略する事ができないのかなぁ。できないにしても、もっとシンプルに済ます方法はないものかなぁ?…など、考えてしまいました。
そんなわけで、生まれて初めての確定申告は無事に終わりました。あまり待たされることもなく、面倒なこともなく、特に不愉快な対応もなく、なんて事ない経験でしたけど、自分としては貴重な体験だったと思います。ちょっとさばさばした気分になったのは、「社会の一員として、納税の義務を果たしたぞー」っていう、ささやかな自己満足でしょうかねぇ。なので、今日は胸を張って言えます。「皆さん、正しい申告してますか?」ってww