私、言葉づかいについてはわりと保守的だと思っています。若者言葉など、いろいろ気になってしまうことが多いです。今回はこれ。
- 「ななじゅうななねん」or「ななじゅうしちねん」、どっち?
最近よくニュースなどで「戦後77年」「77年後」といった単語を聞きますが、皆さん、違和感を感じませんか?「77年」を「ななじゅうななねん」と読む場合と「ななじゅうしちねん」と読む場合があります。(「しちじゅうしちねん」「しちじゅうななねん」と読む場合はないようです…。)
なんとなーく聴いていましたけど、NHKのニュースでは必ず「ななじゅうしちねん」と読んでいます。この読み分けについて、ネット検索などしてみましたが、最初の検索では何もわかりませんでした。
「ななじゅうなな」の方が「ななじゅうしち」よりも一貫性があるんじゃないのかなぁ?上で「なな」と読んで下で「しち」って、不自然で落ち着きません。たまたまゾロ目の年になったので特に違いが気になる、というわけです。なぜよりによって一番言葉遣いにうるさいNHKさんで、この使い方なんでしょう?(ちなみに民放で「ななじゅうななねんめ」と言っていた某フリーアナウンサー、元NHKの花形アナウンサーですが、ニュース原稿や読み方って、もちろんアナウンサー個人に任されるものではなく、各局アナウンサー担当部署によって細かい決まりなどがあると思われます。)
思いっ切り私見を述べます。それは「より聞きやすい方、聞き間違いを防ぐ方」を選択しているのではないか?という事。この場合、読まれた「ななじゅうなな」につづく文字(数助詞といいます)が「ねん」と、な行が続く、つまり鼻音が続くことになり、聞きづらいのです。例えばアナウンサーが鼻づまりの時には正しく聞き取れない事があるでしょう。自分自身、ずっと鼻づまり(慢性蓄膿症)なので、そんなふうに思います。
終戦から77年の8月15日にこの話をブログにアップしようかと思っていたのですが、違う話を書いてしまいました。この話はお蔵入りか…と思っていたのですが、昨夜また検索した時に次のページを見つけました。
◆NHK放送文化研究所 2017年3月1日のページ www.nhk.or.jp
このページ、2017年の質問に対する答えです。「ことしは、「西暦2017年」「平成29年」ですが、「17」と「29」の読みに迷います。どのように発音すればよいでしょうか。」ということで、
- 「じゅうななねん」なのか「じゅうしちねん」なのか
- 「にじゅうくねん」なのか「にじゅうきゅうねん」なのか
これに対する回答。(以下の要約は筆者による。興味がおありの方は上記ページを全文参照されたい。)
- 数字の発音については、放送用語調査委員会(識者を交え、放送で使うことばの発音・表記・語の選び方などを審議・決定するNHKの委員会。現在の放送用語委員会)で審議された内容が基準となっている。(昭和35(1960)年11月)
- 上記によると、下表のとおり4,7,9についての読み方が複数通りあり、[ヨン、ナナ、キュー]を原則とするが、場合によって[シ、シチ、ク]と発音してもよい。
- これらの数字の後に助数詞が付くときの発音は、それぞれの助数詞の古くからの慣用にしたがう場合がある。
- その助数詞は「年」のほかに、「日(日数・日付)」「日間」「日目」「時(じ)」「時間」「人(にん)」「里(り)」などがある。
- これらについて『NHK日本語アクセント新辞典』(2016)に詳しくまとめられている。
10以下の整数の発音 |
---|
数字 | 発音 |
---|---|
0 | レイ |
1 | イチ |
2 | ニ |
3 | サン |
4 | ヨン / シ |
5 | ゴ |
6 | ロク |
7 | ナナ / シチ |
8 | ハチ |
9 | キュウ / ク |
10 | ジュー |
おまけ。最近気になった言葉。
- NHK、8月16日の朝ドラのセリフ。信用金庫の行員が「拝見させていただきました」とありました。よく話題になる言い回しです。「拝見」=「見させていただく」なので、丁寧すぎる言い回しです。ネットでチラ見したなかで、バブル時代の高級品(宝石など)販売の店舗でよく使われていたことがあるらしいですが、このドラマの時代背景はまだ1979年だそうです。あーあ…。
- 「延々と」というべきところを「永遠と」と間違って憶えている人、いますよね。民放某局の字幕で、インタビューに答えた人はたしかに「永遠と」と言ってんですけど、これ「延々と」になおしてやれよなー、と思いました。いやもしかしてスタッフも「永遠と」で正しいと思っているかもしれませんけど…。
いろいろ書いていますけど、言葉は変化していくもの、という事は重々理解しております。