花粉光環を撮るために

昼間の空の話です。太陽の周囲には、時々いろいろな現象が見られます。気象光学現象と言ったりしますが、主に水や氷粒によるものです。ところがこの時期、全然違う物によって起きることがあります。それが、「花粉光環」。主にスギ花粉によるものです。
昨日、雨が降り、今日は良く晴れました。こんな日には花粉がたくさん飛びます。予想通り、太陽の周囲に虹色のリング、花粉光環が見えていました。
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太陽本体は屋根の角で隠しています。

ちょっとアングルをずらして…太陽がこのくらいに写る、軽い望遠レンズです。露出は完全にオーバーです。
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この撮影に際しては、明るすぎる対象を減光する特別なフィルターを使用しています。今回はND400という、露出倍数400倍の濃さのフィルターを使用しました。
見つからなくてぼやいていたら、最近になって、星仲間のみゃおさんが譲ってくれた、というものです。ありがとうございます。
ちなみに、日食などで太陽本体を撮る時は、ND10万や、ND400二枚重ね(≒ND16万)を使用しています。

ところがこのND400、今使っているカメラにはちょっと小さいのです。どんな具合かと言うと…次の画像、とりあえず取り付けて広角端で撮ったものです。これ、円形フィッシュアイレンズではありません。ただの広角レンズですが、要するに「ケラレ」ているわけです。
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でもまぁ、このくらいにズームして、中の方の像だけ使ってやればケラレは問題ありません。今回は太陽の周辺の空のみが対象ですから、どうせある程度ズームで拡大しないといけません。
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そんな、小さくて合わないフィルターをどうやって取り付けたのかというと、ステップダウンリングを複数枚重ねてしまうという、無理矢理な方法によるものです。
これはズーム使用時のまま室内に持ち込んで撮ったものです。変な形(笑)。でも格好はともかく、取りあえず使用することはできます。
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一番太い、すべり止めがわかりやすいリングは、純正のフィルター取り付け用リング。67mm径フィルター用です。
さらに5種類のリングを仲介し、一番筒先にあるのが49mm径ND400フィルターです。
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ちなみにステップダウンリングは次の5枚です。

  • 67mm-62mm
  • 62mm-58mm
  • 58mm-55mm
  • 55mm-52mm
  • 52mm-49mm

とりあえずいろんなパーツを持っていれば、何かしら役に立つことがある…って事で、こういうのがあると、物を捨てなくなっちゃいますねぇ…(笑)。