ピックを作る器械

ギター弾きの方なら皆さんご存じのことですが…ピックって、こんな風にどんどん減っていきます。熱心に練習すればするほど減っていきますので、どんどん次のピックが欲しくなりますし、またいろいろなピックを試してみたくなるものです。

楽器店に行くと、色とりどり、材質もさまざまなピックがありますが、良さそうだからといって片っ端から買っていたら、けっこうな出費になってしまいますよね。『もしも、身近な材料でピックが作れたら…』って思ったこと、ありませんか?


こんな物を見つけました。もちろん即、買いました。商品名「Pick Punch」。


パッケージはこんな感じ。“ずっしり重いようかん”といった感じです。


これが何をする物かといいますと、ピックを作るための「パンチ(穴開け器)」なのです。


主な材料はいらなくなったカード。有効期限が切れたクレジットカードや会員証、診察券の類です。どこの家庭にも、使わなくなったこの手のカードがあるのではないでしょうか?


ピックパンチの裏側。この形に穴が開くのです。タイプはFender351(ティアドロップ型)。


使い方は簡単。裏側からレイアウトを決めて、握るだけ、一瞬です。

あっ、でも、このまま握りしめると、ピックが顔の方に飛んできますので、ピックが出来る方を必ず下に向けて握ってください。


ほら、こんなふうに、カードからピックができます。当たり前ですが、カードにはピックの形の穴が残ります。有効期限が切れたカードは「ハサミで切って捨てる」のが常識ですが、こうやって「穴を開ける」のも「カードを使えない状態にして廃棄する」ことになります。

できあがったピックの周辺にはバリが残っていますので、爪切りについているヤスリで角を削ります。「面取り」というやつです。こっちの作業の方が時間がかかります。


とりあえず、以前のハロープロジェクト会員証から4枚作ってみました。


うまく抜けば、右下のように、名前・会員番号・有効期限(笑)入りのピックもできます。


クレジットカードの場合、番号の部分がちょうど良いすべり止めになりそうな気がします。ただ、この部分、『秘匿したい個人情報』なんですよね…。もし番号部分を使った場合、取扱いには注意が必要です。


レイアウトを工夫すれば(デザイン性を犠牲にすれば)、最大6枚まで取れそうです。


初めて作ったピック。カード2枚からこれだけのピックができました。


ピックを作った跡、穴の開いたカードにも意味があります。こんなふうに、どんなデザインで切り抜くかを決めるための「定規」になります。


作り始めると、いやー、楽しい楽しい。次々にいろんな色のピックを作ってしまいました。


ピックがざくざく。じゃらじゃら。うふふふふふ…(意味不


肝心の、弾いてみた感じですが、厚みの割に柔らかい気がします。弦に強いアタックしたい場合、細かいアルペジオを弾く場合等には向かないかもしれませんが、本番じゃなくて練習用と割り切って、遠慮なくガンガン練習したいですね。





さらに調子に乗って、『ピックにすべり止めを付けてみよう』と思い立ち、すべり止めネット・両面テープを買ってきました。


できたのがこれ。世界で1枚のカスタム・ピックです(笑)。


ところが…両面テープで気軽に作ったのが良くなかったですね。すべり止めがネットなので、穴が開いているわけで、握るとその部分がべとべとしてしまいます。使ってみると、指に貼り付いてしまって…ということはたしかに「すべり止め」にはなっているのですが、両面テープで貼り付けたのと同じような状態になってしまいます。すべらな過ぎました(笑)。次は、接着剤ですべり止めネットを貼り付けてみようと思っています。


こんな便利なピックパンチ。商品紹介のページは左のとおりです。一家に一台…までは必要ないけど、バンドに1台あるとけっこう楽しいですよ。


アマゾンでも売ってます。送料を考えるとこっちの方が安かったなぁ…。ゆっくり調べてから買えば良かった…(笑)。


さて、カードの次は何で作ろうかな?ペットボトルは薄すぎるかな?フロッピィの外側、CD-R、CDケース、身の回りにあるいろんな材料で試してみようと思います。ただ、くわえられる厚みは1.5mmほどしかありませんし、金属などの固い物を試して刃が欠けてしまったりすると、二度と作れなくなってしまいますので注意が必要です。
『何を材料にしてピックを作るか?』…新しい楽しみができました。