今夜の月

久しぶりに晴れましたので「月更新」です。

(fl=1500mm F10相当 露出1/8秒)
いわゆる上弦の月です。目で見たとおり、北を上にしてあります。(天文屋さんの常識だと、望遠鏡で見たとおりに、南を上にするんですけど。)

この時期、晴れただけでも“めっけもん”です。観測条件ははっきり言って良くないです。湿度が高いので空の透明度が悪く、月がまだそんなに低くないのに赤みがかって見えます。夕日が赤く見えるのと同じ理屈で、大気による吸収で赤い光だけ届いているわけです。そんな悪条件の中ですが、この次晴れるのはいつになるかわからないので、急いで撮影しました。結果は…一応撮れましたが、ボロボロです。望遠鏡の光軸ダメ、追尾精度ダメ、ピントもダメ…。これが毎日晴れて、ちょっとずつ腕慣らしをして、修正して行ければ少しは良くなっていくはずなのですけれど。

言い訳はそのくらいにして、簡単な月面名所案内を。上の写真の部分拡大です。中央の大きな丸くて平らな部分は「晴れの海」です。(月の、暗く見える部分は、昔、溶岩が流れ出したのが固まった部分で、比較的平らです。昔の人は本当に海があると考えたのかもしれません。)その上に形のはっきりしたクレーターがタテに並んでいますが、上がアリストテレス(直径87km)、下がエウドクソス(直径67km)です。一つ一つのクレーターにはこんなふうに、昔の哲学者や科学者などの名前がついています。

さて、この次「月更新」ができるのはいつになりますかねぇ…?