イリジウム・フレア

今朝、非常に条件の良いイリジウム・フレアの予報がありました。ほぼ中心線上で、予報光度はマイナス8等級。ただし、空がすっかり明るくなってからのフレアです。逆に、昼間にフレアがあったら見ることができるのか?という関心もあり、動画で撮影してみました。
「条件の良い」と書きましたが、予報上の中心線からの距離がわずか1km、つまり、ほぼ最も明くなるポイントで、光度もマイナス8等と理論上の最大光度に近いものです。


次のデータは「heavens-above.com」によるものです。自分の観測地の経緯度を登録しておくと、向こう10日間の予報を計算してくれるサイトです。その計算された中から、条件の良いものを探すわけです。

フレアの詳細
日時: 2015年12月19日
時刻: 6:35:06
明るさ: -8
高度: 72°
方位角: 335°
衛星: Iridium 37
衛星までの距離: 818 km
フレアのセンターラインからの角度差: 0.1°
フレア・センターまでの距離: 1 km
フレアを発生するアンテナ: right
太陽高度: -2.6°
太陽からの角距離: 106.9°

太陽高度が-2.6°ということは、日の出前とはいえ直前(日の出予報時刻06:45)で、もう星が見える時間じゃありません。実際、肉眼では金星と木星しか見えませんでした。背景の星空が見えませんので、カメラは1時間前に「赤経差1時間の星空」に固定しておき、イリジウムが飛んでくるのを待ちました。


結果…見えました!写りました!
とりあえず…動画をキャプチャして比較明合成したものです。2分間の動画を30秒に編集し、その30秒から100コマの静止画を切り出し、それを合成しました。

動画は…容量が大きい割に地味なので略(笑)。使用カメラはPENTAX K-5、レンズは70mmF2.4→絞りF4です。衛星が動くのを見るために、わざと屋根の一部を写し込んでいます。



【追記】
上のコマの画角について説明します。
まず、「12時間の動き」の最後の頃の5分間。これは超広角10mmレンズです。

このコマの上部中央に、北斗七星が写っています。トリミングしたのが次の画像です。

北斗七星の左側の4つ、ひしゃくの「升」の部分の4つの星を、イリジウム通過の1時間前に写したもの。カメラをこのアングルで固定して、イリジウムを待ちました。




次回、今度は「完全な昼間」に試してみたいですね。