早朝寄席

久しぶりの早朝寄席更新です。


今回は…

古今亭駒次     『お世継狂想曲』
三遊亭粋歌     『おいてけ権助魚』
柳家ろべえ     『ぐつぐつ』
古今亭菊六     『天災』

でした。


入るまで知らなかったのですが、今日は立ち見も出る大入りでした。菊六さんが9月21日から真打ちになるので、この早朝寄席も今回限り、というわけで、「卒業公演」なのです。卒コンは、3月18日の春風亭一之輔さん以来です。なんとなくラッキーな気分です。


駒次さん、いきなり爆笑連発。なんと皇室パロディネタで、時と場合によっては危なかったりしますけどね。皇室を気取って会話する夫婦、でも随所に出てくる庶民的な味わい。そのギャップがなんとも笑えます。それをうるさく思う隣も実は…というオチ。いや、こういう新作、大好きです。
女流の粋歌さん、何度か早朝寄席で聞いています。今回は、本所七不思議のおいてけ堀を通る権助の話。権助の物怖じしない、いや、幽霊おじしないところがなんとも良い味です。それでいてとぼけた味、からの爆笑。幽霊のセリフも良かったです。
ろべえさんのまくら、機械がしゃべる話。いろんな家電製品で音声案内つきのものが多いですが、方言でしゃべっても良いじゃないか、と。演目は、個人的にすごくなつかしい「ぐつぐつ」。柳家小ゑん師匠が話しているのを聞いたことがあるのですが、調べたらやっぱり、小ゑん師匠の作品なんですね。小ゑん師匠といえば「ぐつぐつ」と「長い夜」でしょうか。この2題、星まつりではお馴染みなのです。いや、星まつりといえば、夏が多いんですけど、これはおでんの鍋の中の話。おでんの具にもさまざまな人間模様いや「具模様」がありまして、そこに人間社会の縮図を見たような気がするのは「投影」という心理でしょうな。(だんだんどうでもいい話に…w)
坊主頭が印象的な菊六さんの演目は「天災」。昔の職人は読み書きが出来ない人が多く、また短気者が多かったといいます。ある時、そんな喧嘩っ早い男、ご隠居に心学の先生を紹介され、話を聞きに行きます。そこで教わった話を、今度は近所で披露しようとするけど、間違いだらけ…というお話。菊六さんの「顔芸」がすごく印象に残りました。


今回は眠くなることもなく、終始爆笑していた気がします。自分のコンディションが良くて、二つ目の皆さんの熱演がよく入ってきました。いや、むしろ、聞く方はいつもこのくらいのコンディションで行かないとマズイのかもなぁ…。


隣り合わせたおじいさんに話しかけられました。前にも一度お会いしたかも?浅草の産まれ育ちという江戸っ子のおじいさんで、常連さんです。落語・映画・ジャズがお好きで、時間がいくらでも欲しい、って話してました。似たようなところあるなぁ。わかるわかる。今度、もっとゆっくりお話してみたいですね。ん?また来週お会いできるかな???