「SPACE BATTLESHIP ヤマト」

ヤマト、見てきました。楽しみでした。いろんな意味で。
…いや、最初に実写版の話を聞いたときは『えぇーっ?』って引きましたよ。しかも、キムタクが古代進ってベタすぎだろ…。漫画の世界のイメージは完全にブッ壊れるだろうな、って。
でもね、ほら、映画の前に近日公開の映画のCMが流れるじゃないですか、あれの「ヤマト」を見ているうちに、つい『あ、これ、楽しそう』って思っちゃったんですよ。つまり、一つの原作があって、それをある人はあの漫画に作り、違う人はこの実写版の映画に作った、そう考えて、果たしてどんなふうに料理したのか、それを楽しみに見てみよう、と思ったわけです。
結果は、まずまず楽しめました。でも「アニメ第一作原理主義」みたいな人にとってはダメかもしれません。SFアニメファンの中でも、心の広い方、“いろんなところに楽しみを見いだそう精神”をお持ちの方にはお勧めします。


以下、軽くネタバレあり。隠します。
まず、設定が違う箇所がたくさんありますので、事前にwikipediaあたりで予習して行く事をお勧めします。私はたくさんある相違点を『なるほど、そう来たか』と楽しみました。
全体的には、第1作「宇宙戦艦ヤマト」のストーリーが基本で、登場人物の描写などは第2作「さらば宇宙戦艦ヤマト」を混ぜ込んであります。両作品の名場面、名セリフが随所に織り込まれていて、ファンなら『おぉー、このセリフは!?』と感動する(又は、頭を抱える?w)こと請け合いです。


いろいろあるのですが、佐渡先生が女医っ!←これ良いですね。診察されたいですw 女医でも酒飲みなところが良いです。そういえば原作の「ヤマト」では女性乗務員が極端に少ないですよね。実際に宇宙船で旅行するとして、女性がケガした時の事を考えると、やはり医療スタッフには女性が必要不可欠でしょう。保健室の先生みたいに…。
告白しますが、自分、意外なところで感動しました。それは、アナライザーの男気。アイツ、こんなにやるヤツだったんだぁ。惚れ直したぜ、アナちゃん。
宇宙での戦闘シーンなどは最新のCGを駆使してあり、さすがに迫力があります。また、ガミラス艦も、よりまがまがしい感じになっていて良いです。(オールドファンにとっては『ヤマトじゃないみたい』って思えるかもしれませんけど…)


ツッコミどころももちろんw満載です。(これが楽しみで見に行ったようなもんですがw)
まず、古代、宇宙服着るなら髪切れよ!ヘルメット被る時に邪魔じゃん。
そして、本作では森雪は古代の部下の女性戦闘機乗りという設定ですが…部下を呼ぶとき「もりゆき」ってフルネーム呼ぶかなぁ?最後の頃は「ゆき」になっちゃって、地球の運命を背負っているにしては私情出しすぎでしょ、古代クン。…ってこれは原作からそうですね、え、伝統ですか、はい、わかりました、すいません。
コスモクリーナーの件に至っては…いくらなんでもそりゃマズイでしょ。そういう話だったら、最後の宇宙船を一か八かで派遣するなんて、リスク多すぎどころか可能性なさすぎで、とてもできないでしょ…。はい、これが本日一番のぶち壊しポイントになりました。


…と、いろいろ書いて来ましたが、書くことがあったという事は、それだけ楽しんで来たって事です。自分、ヤマト世代ってわけでもありませんが、それでも思い出がいろいろある作品ですので、今回、実写版を楽しめた事は良かったと思います。


でも…これで製作費20億円って、ホント?