純米吟醸「蟻地獄」

先日、福島県の友人が遊びに来た時に持ってきた酒です。


その名も「蟻地獄」。


アリジゴクといえば、ウスバカゲロウの幼虫。砂の中にすり鉢形の巣を作って底に潜み、アリが落ちてくるのを待ってエサにする…という生態が知られています。実は、小学生の時、夏休みの研究でアリジゴクを飼ったことがありました。ビーカーをいくつも並べて、砂を入れて、アリジゴクを入れて。エサになるアリはそこらへんにいるので困りません。アリの命を使わせてもらいながら、食物連鎖を目の当たりにしました。
ウスバカゲロウは完全変態です。一見、砂団子のような繭を作ります。というより、繭の外側に砂が付き、保護色の砂団子になるわけです。飼っていた中で一番大きい、成長の早かった個体が、やはり最初に繭になり、成虫になりました。成虫のウスバカゲロウは、アリジゴクとは似ても似つかぬ優雅な飛び方をします。優雅というよりは、頼りない、と言っても良いでしょう。幼少の頃、多少凶暴でも、成人すると大人しくなる…人間でもよくある話ですねw


さて、肩ラベルにはこんな人生訓?も…。


裏ラベル。


この蟻地獄、あまり売っていないらしく、友人が持ってくるまで知りませんでした。吟醸香も心地よく、キレもコクもあって、実に美味い酒で、また飲みたくなります。なるほど、この酒なら、蟻地獄(=アルコール地獄)に落ちるかもしれませんね…。