今日(12日〜13日)の夜、ペルセウス座流星群が極大をむかえます。多いときには1時間に60個くらい見られるかもしれません。といっても1分に1個ですから、「雨あられのごとく」ってわけじゃありません。今夜はブログ読者の皆さんに、流星を多く見るちょっとしたコツをお教えしましょう。
- 広い空を見る
流星は空のどこに飛ぶか予想できません。なるべく空がたくさん見える場所を選びましょう。空が半分しか見えなければ、1時間に60個飛んだとしても、見られるのはその半分だけということになります。
なお、空はどこを見ていてもかまいません。ペルセウス座の方向を見ている必要は全くありません。ペルセウス座を知らなくても、流星を眺めるのに差し支えはないのです。
もう一つ、長い時間上を見ていると首が痛くなります。一番のオススメは、ベンチやサマーベッドに横たわって、楽な姿勢で見ることです。寝ころんで見ることで、姿勢が楽な上に広い空が見られます。
- 街灯などの明かりを避ける
星のような暗い光を見るためには、暗闇に良く目を慣らす必要があります。たとえば、電気のついた部屋では蛍の光は見えませんよね。それと同じです。窓から眺める場合でも、必ず部屋の電気は消しましょう。外に出る場合、街灯などの明かりを避けて、暗い場所で眺めましょう。(そのまんま不審者ですけど…)
月も、出ていると空全体が明るくなり、流星を見るのに邪魔になります。今年は12〜13日の夜だと01時頃には月が沈みますので、その後がおすすめです。明け方、空が明るくなるまでの01時〜03時半頃までが見頃です。
- 明け方は流星が多い
地球の軌道運動の関係で、明け方の方が流星が多く飛びます。流星が地球の進行方向から正面衝突するように来るからです。さらにペルセウス座流星群の場合、輻射点(見かけ上の流星の発射点)が明け方になると高く上ってくるので、より流星が多くなります。
- 星座の星が見えないと苦しい
当たり前ですけど、晴れていないと見られません。さらに、空の透明度が大きく影響します。早い話、普通の星が良く見えるような環境が良いです。星座の星々がたどれるような空で見るのがベストです。
- 極大日だけじゃない
明日の夜は、ペルセウス座流星群の長い活動期間の中での「極大日」です。つまり、数は多くはありませんが、前後しばらくの間は流星が見られるのです。さらに、流星はペルセウス座流星群ばかりじゃありません。もっとマイナーな流星群もいくつか活動していますし、また、群に属さない「無所属」の散在流星というのもたくさん見られます。極大日じゃなくても、良く晴れて星が見える夜なら、のんびりと星座を探しているうちに、流星に出逢うことはよくあります。
いろいろ書いてみましたが、ブログ読者の皆さんは都会にお住まいの方が多いように思います。流星をたくさん見るのは難しいかもしれませんが、それでも、夜空をながめる一つの機会になってくれれば、と思います。
↓ペルセウス座流星群についてもう少し詳しく知りたい方はこちらへ【天文雑誌「星ナビ」のHPです。】
http://www.astroarts.co.jp/special/perseids2010/index-j.shtml
※ この文章は2008年8月11日の更新に若干手を加えたものです。
【参考】今夜01時30分(「美女学」が終わる時間w)の北の空
右上の×印のところがペルセウス座流星群の放射点です。
…って、↑これだけじゃ、何が何だかわかりませんね。第一、スケールがわかりません。
では、目盛りや星座線などを入れてみます。高度目盛りは10度刻み。こぶしを握って腕を伸ばした時の、こぶしのタテの大きさが、およそ10度です。
流れ星、見えると良いですね!