「昭和はこうだった」…なんて言えるのかな?

以下、思考実験です。目くじら立ててもしょうがない事について、あれこれ言いますので、読んだ方も目くじら立てないでくださいね。(下書きしていて、そのまとまりのなさ、わからなさに絶望を感じていますけど…(笑)。)


いろんな言説で「昭和」の扱いがいい加減すぎだなぁ…と思うことが多いです。昭和の年代って足かけ64年ありますけど、多くの場合、語り手の知っている範囲の事しか言っていません。(当たり前です。もちろん、知らない事は評論したりしないでしょうから、仕方の無い事ですけどね。)
ちなみに昭和元年~64年は、1926年~1989年です。

今日、ツイッターで見かけた文の一部を箇条書きします。

【昭和時代の会社の仕事】

  • メール…ないから電話とFAX
  • パソコン…ないから文書作成はワープロ
  • 計算…電卓
  • 伝票…カーボン紙をはさみ、手書きで記入、綴りひもを通し綴る
  • 外回りの営業とは…まず連絡がつかない

えーと、私、昭和50年代に就職しました。昭和を64年間とすると、かなりの末期ですね。ですが、いろいろ違和感があります。
ちなみに就職した頃には、大先輩達は「自分の知っている時代」を、戦前・戦中・戦後で語っていました。戦中派の方々がたくさんいらしたのですよ…(ここで愚痴が始まりかけるけど、やめておきます)。

  • 職場にFAXが導入されたのは平成直前でした。いや、平成に入っていたかもしれません。
  • ワープロは、専用機が入ってきたのが昭和50年代ですね。なので、昭和と言われる時代の前4分の3には形もありません。「昭和はワープロの時代」と言ったらそれは言い過ぎ。ほぼ「手書きの時代」です。
  • 計算を電卓でできるようになったのは、50年代半ばかと思います。55年頃では、まだまだ算盤の方が主流でした。(地方での実感につき、都会は違うかも。)
  • カーボン紙はさんざん使いました。ただ、「カーボン紙をはさむ」から「ノンカーボン=感圧紙」に移行していきました。
  • 携帯電話…どころか、ポケットベル(1990年代が全盛)も出来ていない時代ですねぇ。

まぁこんな感じで、「昭和という時代」というより、「昭和という語感」から感じられるものが違いすぎるため、想起される時も物も、書き手によってだいぶ異なります。なので、普通の人は使わないのが無難かなぁ…と思います。
個人的には「昭和はこうだった」なんてとても言えません。昭和ひと桁の事なんて全然知らないし、戦前の事、戦中の事も知りません。かろうじて一桁生まれの親から伝え聞く程度です。戦中の話、空襲の事など、もっと聞いておけば良かったと後悔しています。

例外として語れるのは、例えば仮面ライダー。1971年(昭和46年)放映開始。昭和の最後18年間のお話です。ちなみに平成ライダーと言われるのはクウガ以降になります。この辺りなら、昭和・平成といった区分もある程度の意味を持つと思うのです。

うまく言えませんけど、とりあえず今日の更新は「昭和の時代を甘く見るな」という話ではありません。どちらかというと「何かの比較に元号を使う…っていうのはどうなんだろう?」というお話です。