今夕のレナード彗星

昼間は晴れのち曇り。今夕はどうかなぁ…と心配していました。
夕方になると全天曇り。ああこりゃ今日はダメか、と、別用での外出の準備をしていました。ところが、いざ出かけようとすると南西の空の雲が切れ、金星が見え始めています!詳しく言うと、大きな雲の塊があったのですが、これが南西の空から南の方へ移動して、すき間ができたのです。
急きょ予定変更、レナード彗星優先に切り替え、観測地に向かいます。ところが移動中気がついたのですが、このまま南下すると雲の真下に行ってしまう、つまり、雲に追いついて晴れ間が見えなくなってしまいます。
そこで無理矢理途中の田んぼで見ることにしました。ここでダメならすっぱりあきらめましょう。ただ…元々周囲は山という盆地エリアですので、この田んぼでも地平高度3度以下は山に遮られてしまいます。

7x50双眼鏡で『これかな?』という光が見えたので、撮影開始しました。
Pentax K-5、70mmにて固定撮影。元のコマと強調処理したコマを並べました。左上に金星が写っています。あ、左下の山の上に、雲の塊の端が写っていますね。

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このコマを部分拡大。実は彗星の位置の見当を付けるのに使った星のうち一番明るい、いて座πSgr(2.88等)、これが山の端に沈んでしまいそうで、あわてて撮ったのです。

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さらに同じコマを拡大。真ん中に彗星がどうにか写っていました。左下に並んでいるのが、いて座χ1(5.02等),χ2(5.45等)です。
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これは彗星が山の端に沈んでしまってから撮りました。対角フィッシュアイで、左端が月、右端が金星です。雲の塊は南に移動して行きました。
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この後別用での外出を継続、終わって買い物する頃は、ひどい雷雨でした。
さらにその後、自宅に帰ると、路面は大して濡れておらず、自宅近辺は大した降りではなかったようでした。