彗星観測…でも、見えてなかった

先ほど、C/2021A2 ネオワイズ彗星の観測にチャレンジしました。最近見つかって、急速に地球に接近して来た彗星です。しかも日本から見えない南天から北上して来ていて、月が小さくなることもあり、日一日と観測条件が良くなっています。観測値は11等~14等台まであるようで、果たして見えるのでしょうか?(11等台なら見えそうな気がしますけど、見えない可能性のが高いかな…。)


21h、まだ雲はあったけど、庭に32cmドブソニアンを組んでみました。空は曇りですが、ところどころ晴れ間があり、1等星や2等星が見えます。晴れ間が来たらすぐ探せる体勢で、待ち伏せです。
21:20頃、少しずつ晴れ間がやってきました。初回チャレンジ。とも座M47の近くです。慎重に導入して該当位置を探しましたが…どうも見えないようです。暗いのかな???何度か室内に戻り、PCで位置が間違っていないかどうかチェックしました。
…すると、何ちゅうこっちゃ!?昨日の予報位置を見ていました!(笑)失敗、失敗。気を取り直して、今日の位置を導入します。
21:30少し前、その位置に何かが見えたように思いました。一応、位置スケッチを取ります。(あとから周囲の恒星が照合できる程度のスケッチです。)このまま20~30分晴れ続けてくれれば、移動するからわかるはずなんですけど…。でも正直、重星のような気はしていました。(重星、つまり近接した恒星があると、彗星のようにぼやっとしたイメージに見えることがよくあります。)
それからまた雲が多くなり、22hには完全に曇ってしまいました。うーん、もう少し晴れていれば確認できたんですけど…。
22:10頃、撤収。室内に戻り、PCで視野内の恒星を確認しました。この時、2種類のソフトウェアを使います。「ステラナビゲーター」「Guide」です。両者は元になる恒星のデータが違いますので、答え合わせというか、補完させるというか、要するに1つのソフトで判断するのは危ないのです。
結果、スケッチした位置には13等台の恒星が2個ありました。どうやらこの重星を見ていたようです。
ちなみに今夜の月の出は21:56。月が出てくると空が明るくなって、微光の彗星は見えなくなってしまいます。なので、22時までが勝負、という夜でした。
これから月の出が日々遅くなっていきますし、彗星は北上して見やすくなります。またチャレンジしてみたいと思います。