ネットニュースの軽率な見出し あれこれ

今に始まったことではありませんが、ネットニュースで時折、軽率な見出しを見かけます。昨今はまたそういうのに限ってSNSに拡散されがちです。ちょっと例示します。

変な見出し その1

  • ネオワイズ彗星、くっきり!これぞ”流れ星”の姿

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ツイッターにて知りました。テレ朝ニュースが最初で、各サイトに転載されたと思われます。元サイトは既に訂正済みですが、特に訂正やお詫びはありません。彗星と流星(ほうき星と流れ星)の混同は昔からよく見られますので、今更驚くことでもないのですが、本文書き上げて、見出しを付ける段になって最後の詰めを誤るって…報道機関としてはかなり情けないと思いますよ。

変な見出し その2

  • 7月2日の「火球」は隕石だった

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これは科学博物館のツイートが不完全な文章。それをツイッターの注目ワードがさらに短縮してしまった、という形。「火球が隕石であることを確認」って、博物館が書く文章としてはわかりづらいし誤解を招く書き方だと思います。
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じゃあどういう書き方が良いんでしょう?考えられるのはこんな感じかなぁ。

  • 7月2日の「火球」に伴う隕石を発見

次の言葉が定義付けされている、という前提です。
火球…マイナス3~4等より明るい「流星」(流星現象とでも言うべきか?)
隕石…地球外の宇宙空間から地球に落ちてきた物体。狭義では、人工天体の破片等以外の天然由来のもの。鉄、石、または両者の混合物が多い。
火球と類似の現象をいくつか考えると、ロケットの落下は同類の現象としてくくれます。飛行機の落下は違うとして、大気圏外に一度出たミサイルはどうなんだろう?

変な見出しとはちょっと違いますが…こんなのもありました。

  1. 天文雑誌か何かのサイトで「明け方の空に惑星が並ぶ」
  2. これを「惑星直列だそうです」とリツイートする人がいて…
  3. それをまた、脊髄反射リツイート(または「いいね」)する人、多数
  4. 結果、ありもしない現象がトレンドワード入りしてしまう…
  5. すると「これがトレンドワード」と、さらに脊髄反射リツイート(または「いいね」)する人、多数

こうして間違った情報はアッという間に広がっていく…という見本のような事例です。