埼玉県春日部市にある、首都圏外郭放水路、というところを見学してきました。
ここは、江戸川・中川・綾瀬川流域の洪水対策として作られた、人工の地下河川の管理施設です。つまり、大量の雨が降った際、この人工河川に水を導入してキープし、洪水を防ごうというものです。資料によると、この10年で年間4〜12回という稼動回数です。
今日は年に1回の特別公開日。ふだんは予約しないと見学できませんが、この日に限って予約ナシで見学できます。
今日、見学できる「庄和排水機場」は、この大きなシステムの一部ですが、立坑・調圧水槽・ポンプ室からなっています。目玉は「地下神殿」とも呼ばれている調圧水槽です。
行ってみたらエライ人出でびっくりしました。まず駅。南桜井駅から排水機場までは今日だけシャトルバスが運行されるのですが、このバス待ちの列が推定1時間とのこと。結局、駅の反対側でタクシーを拾うという裏技を使いました。
会場に着いてまたびっくり…地下神殿に入るための人の列…現在、2時間待ちだそうです。ハローのグッズ列などで、並ぶのには慣れていますけど、小雨そぼ降る11月の屋外は、なかなか辛いものでした。
この日は地域おこしを兼ねたお祭り「彩龍の川まつり」を開催。排水機場の広い敷地の中に、さまざまな露天が並び、いろんなイベントが行われていました。ただ雨の中でたいへんそう…。
まずはアイキャッチ的な、仮更新に使った調圧水槽の画像です。
広い地下空間に何本もの巨大な柱が林立している…という特異な景色の場所で、特撮などのロケ地にもなります。(仮面ライダーなどの戦闘シーンなどにもよく出てきます。)このたくさんの柱が、「地下神殿」という通称の由来です。
以下、けっこう長いのでたたみます。
メインの建物。ポンプ室に広報施設が併設されている建物です。
「首都圏外郭放水路庄和排水機場」というのが正式名称のようです。
地下に入る前に、地上の人々を振り返ると、長蛇の列がまだまだ…
階段を下っていきます。入り口では『撮影しないでください』と言っていましたが、前を歩くおねぃさんは『前もって言ってくれれば大丈夫ですよ』とのこと。つまり、フラッシュに幻惑されて足を滑らせる事を用心して…という事じゃないかと思います。ご覧のとおり、足元は濡れて滑りやすくなっています。
1.調圧水槽(地下神殿)
これが「地下神殿」。かなり広い空間です。
78x177メートルと、サッカー場なみ。4つ前の画像のグラウンドが、ここの真上にあります。
高さは18m。ガンダムが立つと、ちょうど頭がつかえます(笑)。
広くてフラッシュが届きませんので、フラッシュを光らすモードだと、こう…。
カメラも困っていますね。ピントをどこに合わせて良いのか迷ったあげく「えいやっ」って感じです。
同じような構図でフラッシュなしモード。
明るい方から5つは神殿内部の照明。上の写真と比較してみてください。その他のは入場客の着衣の反射素材かと思われます。
手前は同行の友人。どこを撮っても面白い、どこを撮っても難しい…。
2.インペラ
地下神殿の最も奥にある「ご神体」。実は地下神殿の水を、やや高い放水路に吐き出すためのスクリュー。インペラの「ペラ」はプロペラのペラと同じ語尾変化(?)と思われます。
上をのぞきこむ人たち。
3.立坑
流域に大きな立坑(たてこう)が5カ所あり、地下トンネルでつながっています。その一番端の立坑がここ地下神殿の端にあります。直径30m、深さ70mの巨大な穴です。さすがに直接のぞきこむことはできませんでした。
4.ポンプ室
インペラを動かすための強大な力を生み出すためのポンプ室です。ガスタービンによるポンプが4台あります。
5.龍Q館
ポンプ室と同じ建物に、常時公開している広報施設があります。「龍Q館(りゅうきゅーかん)」といいます。
「地底体験」をするのに2階に上がります(笑)。ちょっと笑える…。
2階には、ポンプの模型や説明のジオラマ等がありますが、司令室(本物)も見られます。MAT本部?(笑)
何が「地底体験」かというと、映像による解説をこう呼んでいるのです。子供向けと大人向けと交互に映像を流していました。もちろん、オトナ向け(笑)の方を見ました。
行列で待ち時間が長く、また階段の上り下りがやたら多くて、足腰疲れました。でも、はるばる来ただけのことはありましたね。非常に興味深い施設でした。展示方法もユニークなものが多く、楽しめました。また機会があれば行ってみたい場所です。