ギター熟成器 Tone Rite

ここ数日の部屋の片隅の風景。

散らかっているのはいつものとおりですし、ギターが置いてあるのもいつものとおり。


でも、ほら、何かついてますね。


ブツはトーンライト。Tone Rite 3G(Guitar)。この機械、ギターに振動を与え続け、音を良くする…と言うものです。


新しいギターって、音がなじまないというか、箱鳴りが足りないというか、いまひとつ音の出が良くないことがよくあります。それを弾きこんでいくに従ってどんどん音が良くなってくる…というのが定説(笑)です。(もちろん異論はありますが、これが広く信じられているというのは事実です。)メーカーによっては出荷前に音楽を充分聴かせてから出す、というところもあるくらいで、何となく『ワインにクラシックを聴かせる』という話と共通点があるのかな…と思ってしまいます。(アナログ時代の天文屋としては、天体写真における「前露光法」を思い出します。また、初心者の方に『ギター買ったらケースにしまわないで、使わない時もステレオのスピーカーの近くにおいておくと良いよ』と、先輩がアドバイスする事があります。)
その「弾き込む」又は「音楽を聴かせる」代わりに、機械によって電気的に振動を与えてしまおう、というのがこの機械「トーンライト」です。ネット上でも「効果あり、すばらしい」という意見、また「効果なし、オカルト」と、賛否両論あります。
それなら実際に使ってみよう、ブログのネタになるし…というのが、どかん的発想です。


こんなパッケージです。

ストロボで白っぽく写りましたが、実際はほぼ「黒い箱」です。紙製なんですけど五線譜が書いてあったりして、ちょっと高級感があります。


小さいのが取扱説明書(英文)。右から左へ、保証書と日本語の取説。


こんな風に入っています。電源は家庭用のAC100V。まぁ、つなぎっ放しにするわけですから電池というわけにもいかないでしょう。


右がギターに取り付ける機械部分。左は中途にあるスイッチ/ボリューム。振動の大きさを変えられます。


振動部分の表側。


振動部分の裏側。ゴムの突起が3カ所あり、これを弦ではさみます。


取り付けたところ。はさみこむだけで、接着やネジ止めは不要です。


この状態でつなぎっ放しにしますが、マニュアルによると最低3日間継続、とありました。まぁ、複数本のギターを所有していますので、つないでいるのとは違うギターを使っていれば良いわけで、つまり他のギターを弾いているうちに違うのが「熟成」されて行くという、実に都合の良い状態になります。ただし複数本のギターを出しておける程度に部屋にスペースがないといけませんけど…。


このトーンライトを入手してから、実は10ヶ月ほどになります。何本かのギターに試してみた結果ですが…

  • 新しいギターには効果がけっこうあるようです。サスティンの向上が良くわかるし、箱鳴り(胴鳴り)も良くなっている気がします。
  • ビンテージの、良く弾き込まれたギターだとあまり効き目がない気がします。(ビンテージにも効果大、という意見もあるようです)
  • 新しめのギターでも、大して効果の出ない個体もあります。
  • 元々箱鳴りが良いギターでは、振動を与えている最中でもけっこううるさく感じます。(家が静かな環境…というのもありますが)
  • 普通のギターでも、冷蔵庫のコンプレッサーくらいの音はしますので、夜中に気になるかもしれません。


というわけで、ギターを複数お持ちの方に、『面白いから使ってみてはいかが?』くらいのオススメレベルですね。なお、バイオリン用・チェロ用等、各種弦楽器用が用意されていますので、購入の際はお間違えのないようご注意ください。


アフィリエイト貼っておきます。輸入品なので楽器店でも一定量仕入れて売り切る、みたいな販売方式のようで、私が買った店舗では既に売り切れになっていました。