ロマンって何?

ことば、単語の使い方では、その人がそのことばにどんな意味合いを感じているか…が出るものですが、これがまた人によってけっこう違ったりします。その違いが、面白いといえば面白いのですが…。


「言葉に意味を そっと忍ばせた 気付いてほしい 胸の内」(℃-ute都会っ子純情」より)


先日、ほぼ等身大のロボットがバトルする番組がありまして、なかなか面白くてついつい最後まで見ちゃいました。その中のある対戦で、それぞれの製作者に「あなたにとってロボットとは?」という質問が出ました。かたや「夢とロマン」かたや「研究…いま必要とされている技術」みたいな答え方をされました。番組サイドではこれを「対照的」ととらえたようですが、正直、違和感が残りました。
前者の方は、たぶん「男の子にとって、大きなロボットを自由自在に操縦できるって、小さい頃からの夢とロマンだよね」って事だと思います。「夢として描いていたこと」ですよね。で、後者の方の「研究」なんですけど、医療や介護の現場で求められている技術、それを実際に開発しているってことで、私としてはこの「研究」こそ「ロマン」じゃない?と思ったのです。根本的には同じところを見ている気がしたのです。
でも番組としては「対照的」に描いた方が、対立する構図になって面白いんでしょうけど。だからそうしているんでしょうけど。よく口にされる言葉が、製作者に都合良く使われている、わかりやすい事例なんでしょうね。


以前、星座教室で出た質問で、こんな感じのがありました。
Q.ロケットが飛んで、いろんな惑星のナゾが解明されて、ロマンがなくなるって思いませんか?
いやいやいや、まだまだ解明され尽くしたりはしませんから。探査機が飛ぶと、新しいナゾを発見しちゃったりしますから。それに、ロマンって何?この質問された方にとっては、絵空事とか、想像の中のこと、を言うのかもしれませんね。でも私は、思います。膨大な観測データの中から、いろんな現象を起こす公式を見つけ出す…これこそ科学のロマンじゃないでしょうか。


ちなみに、ツイッターの人気者、新明解国語辞典botさんによると…

新明解国語辞典 bot ‏@shinmeikai_bot
ロマン〔フ roman〕?壮大なスケールの構想とドラマチックな筋立てを経(タテイト)とし、青春の叙情性と深く湛(タタ)えられた神秘性などを緯(ヨコイト)として織りなされた(長編)物語。(新明解国語辞典:第4版)

えらく壮大なストーリーです(笑)。