『ISSの月面通過』に挑む

ISS国際宇宙ステーション)は地球の周囲400kmほどの高度を回っています。なので、地上から見ていると、たまたま月や太陽の手前を通過することがあります。これをうまく望遠鏡で見られれば、元が大きなものなので、形がわかるわけです。これ、なかなか興味深い現象ではあります。ただ、この予報がなかなか難しいのです。というのは、ステーションはしょっちゅう軌道修正をしているわけで、つまり、通り道が変わってしまうので、当初予報されていた場所では見られなくなってしまう…というわけなのです。
それでも世界には熱心な方がいて、こういう予報のためのサイトがあります。全部英語なんですけどね…。
で、うちの星の会にも熱心な方がいて、この度、地元を通る予報があったので、紹介してくれました。つまりは英文を読み解いて、Googleマップ上に書く、という面倒なことを引き受けてくれて、刻々と変わる軌道要素から予報を作ってくれたわけなのです。
それによると、今夜20時14分頃、ISSが月の手前を通過します。その幅5〜6kmの予報ラインが地元を通っています。しかも、わが家も範囲に入っていて、つまりは移動しなくても庭で見られるわけです。これは見ない手はないぞ、と、いそいそと帰宅しました。
帰路は月が良く見えて、大いに期待できました。が、家に着く頃にはかなり分厚い雲がわいていました。庭に望遠鏡を組み立てる頃には、月さえすっかり見えなくなるほどの曇り。赤道儀を合わせるための北極星ももちろん見えません。うーむ…。
それでも予報時刻まで動画撮影の準備を続けていました。でも望遠鏡にカメラを取り付けて、雲間からどうにか月を見つけてピントを合わせて…一応合わせた頃にはもう通過予報時刻を過ぎてしまっていました。あーあ、残念でした。
まぁとりあえず、ワクワク、ハラハラした気分を味わえただけでよしとしましょう。最近面倒くさがって出していなかった望遠鏡も出せたし。買っておいたパーツをいくつか使い初めすることができたし。「この次」がもしあれば、間違いなく生かせる経験を積んだ、と思うことにしておきましょう。