懺悔

懺悔のお時間です。いや、別に警察のご用になるほどの悪事を働いたわけではありません。ただちょっと、人からされた悪い事を、違う人に回してしまった、というおはなしです。


ゴミの区分が細かいのは、たぶんどこの市区町村でも同じ事でしょう。わが地元でも、可燃ゴミの他に、「カン・不燃ゴミ」「透明ビン」「茶色ビン」「その他ビン」があり、この他に「資源ゴミ」「新聞紙」などの区分があります。区分を間違えると、ゴミはそのままゴミ置き場に残されることになり、原則として自分で持って帰ることになります。
火曜日の朝、月に一度の「その他ビン」の日で、また「カン・不燃ゴミ」の日でもありました。先月は「その他ビン」を出しそびれたので、2ヶ月分の「その他ビン」(ワイン、焼酎、サイダーなど)と少しの不燃ゴミを専用コンテナに入れて出しに行きました。コンテナは、段ボール一箱くらいの容積の、プラスチック製のものです。けっこうたくさんの不燃ゴミが出ていましたが、中に一つ、これは今日じゃないだろ、というのがありました。ビールの空き缶ですが、アルミ缶なので資源ゴミになるはずです。それも少量でなく、コンテナ一杯にアルミ缶が入っています。『困った人もいるもんだなぁ』と思いながら、仕事に行きました。


仕事が終わり、コンテナの回収に寄りました。すると…まだ残っていたコンテナは四つほど。そのうち一つが、名前を書いた自分のコンテナなんですけど、あろうことか、例のアルミ缶がどっさり入っているんですよ。暑さも手伝って、いらつきましたね。『誰だよ?こんな事しやがったのは!』次の瞬間、『さて、どうしたもんか…?』
こういう時、心に余裕があれば、また、空き缶が10個やそこらだったら、『どれ、オジサンが預かって処分してあげよう』と、仏心を出すところなのです。…が、この時はそうはいきません。というのは、さっさとコンテナを回収して、スーパーで買った氷とアイスを、1分1秒でも早く帰宅して冷凍庫に放り込まなくてはいけなかったのです。
…で、結局、知らない人のコンテナに、空き缶を入れ替えちゃいました。はい。私は悪い子です。もう少し広い心があれば良かったのですが、ありませんでした。ここに反省し、懺悔する次第であります。


でも、このアルミ缶を出した人はひどいよね。夕方、コンテナを回収に来たんだろうけど、残っていた自分のアルミ缶を、他人の空きコンテナに入れ替えて、自分のコンテナだけさっさと持ち帰ってしまったわけですから…。
翌々日、可燃ゴミの日に確認したら、件のアルミ缶はビニール袋に入れられてゴミ置き場にありました。資源ゴミの日まで、あの形でゴミ置き場に置かれるんでしょう。これ、たぶん、最後に残ったコンテナの人が処理したんだろうな、と、少し心が痛みました。一方で、ちゃんとビニール袋に入れてくれた人がいた事に、胸をなでおろす思いでした。
次にこういう事があったらどうしましょう?処理してあげても良いんですけど、それって、反則して出した人から見ると『テキトーに出しても誰かがやってくれる』って事になるわけで、甘やかす事になりますよね。困ったなぁ。そしてそういう“困ったちゃん”は、どこの町内にも必ずいるものです。元よりこの手の問題には模範解答など存在しないとは思っていますが…さて、皆さんならどうします?