天帝妖狐

桃子せんせいに勧められた「乙一」をまた読んでみました。集英社文庫の「天帝妖狐」です。

天帝妖狐 (集英社文庫)

天帝妖狐 (集英社文庫)

この文庫には、次の2編が収録されています。このくらいの長さの短編、病院の待ち時間とか電車の中で読むのにはちょうど良いです。

  • A Masked Ball−及びトイレのタバコさんの出現と消失−
  • 天帝妖狐

で、タイトルについて語ろうと思います。いや、別に、また「消失」が出てきた、って話じゃありません。読み終えてタイトルに疑問を持ったという話なんです。
これから読むぞ、って方のために、一応、隠します。

「A Masked Ball」、このタイトルでどんな物事を連想します?私、無知なもので、「覆面を被ったボール」だと思ってしまいました。なんじゃそりゃ?って感じですよね。また、「覆面をして行う球技」なのかな?とも思いました。ホント、アホ丸出しですけどね。
早速、ネットで検索しました。すると…あれれ、なぁんだ、「Masked Ball」で「覆面舞踏会」、単に「Ball」でも「舞踏会」っていう意味があったのかぁ。なるほど。これで作品の内容とタイトルが通じたぞ。勉強になるなぁ。
ちなみに、品川ステラボールも「Ball」なんですね。わたしゃ、「Bowl」かと思っていました。こっちはサラダボールのボールですよ、入れ物の。アメリカンフットボールの「スーパーボウル」の「ボウル」はこちらです。スタジアムを大きなサラダボウルのような入れ物に見立てたのですね。


わからないのは「天帝妖狐」の方です。読んでみると、「妖狐」は出てくるんですけど、「天帝」にあたるものが出てこないんですよね…。「天帝」って調べると、「道教における最高神」っていう、とても偉い神様の事なんです。(そういえば、あの七夕伝説の七夕姫も、天帝の娘でした。)
で、ストーリーの方には「天帝」らしいキャラクタは出てこないんですよね。もしや、優しい女の子の心を「天帝」としたのか?…その説にはけっこう違和感があります。「天帝」というとどちらかというと「絶対者」というような印象があるんですけど、ストーリーに出てくる「抗えない力、運命」は、おどろおどろしい世界の者との契約なのです。う〜ん、わからないなぁ…。
こちらの新書版と比べると、文庫版の「天帝妖狐」はだいぶ書き換えられているらしいです。元の方を読んでみるとわかるのかもしれませんけど…。

天帝妖狐 (JUMP j BOOKS)

天帝妖狐 (JUMP j BOOKS)

そんなわけで、どなたかこの作品を読まれた方、乙一に詳しい方、作品のご感想や、できれば「天帝」の指すものについて教えていただけるとありがたいです。どうぞよろしくお願いします。


さて、更新終わったら、桃子せんせいのDVDを見るぞっ!!