今夜の一杯「Inchgower」

花と動物シリーズ、スペイサイドのモルト「インチガワー14年」です。「インチゴワ」とも呼ばれます。

色は薄め、ゴールドっぽい感じです。アロマは、一瞬「濃い甘さ」を感じ「フルーティ」とも思いましたが、嗅ぎ続けているうちに印象が変わっていきます。何て言えばいいんだろう?とても複雑です…。フレーバーは、やはり一瞬「甘い」と感じましたが、味わっているうちに「違うな、ドライ…辛いな」と思いました。手元の本によると「辛い。七味トウガラシのよう。」とありますが、そこまでは辛く感じませんけど…。でも飲み続けているうちに思います。「確かに辛い。最初に甘いと感じたのは何だったんだろう…?」と。後口も、辛さが残る感じで、冷たい水がいつもより美味しく感じます。加水して飲んでみたところ、やはり辛いのですが、ここで本に書いてあったような、かすかな塩辛さを感じることができました。

インチガワー蒸留所は、スペイサイドには珍しく、海岸に近い場所にあるそうで、そのために塩っぽい感じがするのだとか。ラベルに描かれているのも「Oyster Catcher」、直訳すると「牡蠣取り」ですが、これはミヤコドリの一種です。海に近いことを象徴していますね。
全体の印象は、通好みの辛口モルト、ってところでしょうか。何度でも飲んでみたいモルトです。