今夜の一杯“Hazelburn”

昨夜に続き、キャンベルタウンのモルト、「ヘーゼルバーン8年」です。蒸留所は昨日と同じスプリングバンクですが、この名前は昔あったキャンベルタウンの蒸留所名を復刻したものです。


ラベルのアップ。ポットスチルが3つ描かれているのは、3回蒸留で作っていることを示しています。


アロマは、何かのお菓子のような甘い感じ。本には「駄菓子屋のガム」と書いてありました。似ているような、違うような…?フレーバーは、ピート感のない、クリアなアルコール感、そして独特の甘さがありますが、これは「麦の甘さ」と書いてしまって良いのかなぁ。飲んだ後の後味は、水飴のような心地よい甘さが残ります。
そういえば、麦芽糖というのは大麦のモルトから作るんですよね。甘さは蔗糖(砂糖)の半分にもならないけれど、とてもおいしいと言われています。水飴の甘さはこの麦芽糖ですから、「砂糖じゃなく水飴の甘さ」、これを「麦の甘さ」と表現しても良いかもしれませんね。
製法は3回蒸留ですので、ローランドと似たような傾向になるのでしょう。ローランドで唯一飲んだことのある「オーヘントッシャン」を思い出します。
その昔、日本のウィスキー作りの父と言われる竹鶴政孝(ニッカウィスキー創業者)は、キャンベルタウンに滞在し、このヘーゼルバーン蒸留所に通って、本場スコットランドのウィスキー作りを学んだそうです。1920年頃のことです。日本人にとって、日本のウィスキーにとって、たいへんゆかりのある銘柄なのです。
ところで、これを作っているスプリングバンク蒸留所、昨年の夏から操業休止中だそうです。大麦と原油の高騰のためだそうで、たいへん残念なことです。最長2年の予定とのことですが、どうなることやら…。