NFL Playoff 2

NFLプレーオフは第2回戦が行われ、4チームが勝ち残りました。トーナメント表はこうなっています。

チーム名の外側の数字はプレーオフ順位。まず、各地区の優勝チーム(4チーム)を勝率の良い順に1〜4位とします。ワイルドカードチーム(2チーム)も勝率の良い順に並べ、5〜6位とします。各ゲームの会場は、順位が上位のチームのホームになります。同じ地区優勝チームでも、勝率1位なら常にホームで戦えることになります。また、地区優勝チームでも勝率3位と4位のチームはひとつ余計に試合をしなければなりません。さらに、順位が上位のチームの対戦相手は、常に順位がより下位のチームになります。
このように、プレーオフ順位上位のチームが有利になるようなシステムなのですが、そこは一発勝負のプレーオフ、勝負は戦ってみないとわからないものです。今年のプレーオフは、ご覧のとおり、4試合中3試合までが下位のチーム(アウェイのチーム)が勝っています。
今週は4試合の放映があったのですが、いずれも録画ですので、「試合を見るまで結果を知らないようにする」ことに努めました。新聞のスポーツ欄は見ない、ネットニュースもNFL関係は見ない、等々です。(それでも1試合、うっかり新聞を見てしまったのがありましたが…)なかなかハラハラドキドキワクワクする一週間です。
来週はチャンピオンシップ。各リーグの優勝が決まり、スーパーボウル出場チームが決まります。残り4チーム、果たしてどのチームが勝つでしょうか?
個人的に、スーパーボウルは『今まで優勝した事がないチームに優勝して欲しい』と思っています。今年勝ち残っているチームのうち、AFCの2チーム、ボルチモア・レイベンスとピッツバーグ・スティーラーズはいずれも優勝経験があります。一方、NFCの2チーム、フィラデルフィア・イーグルスアリゾナ・カーディナルスはありません。イーグルススーパーボウル戦績は0勝2敗。カーディナルススーパーボウル出場経験さえありません。そんなわけで、個人的にはアリゾナ・カーディナルスを応援しています。
このアリゾナ・カーディナルスNFLで最も歴史の古いチームなのですが、今年のプレーオフ出場は10年ぶり、地区優勝は33年ぶりです。私は30年近くNFLを見ていますが、カーディナルスが強かったという印象は全くありません。勝ち越したシーズンさえ少ない、「出ると負け」のチームで、こういうのを通称「ドアマット・チーム」と言うそうです。つまり、踏まれるだけのためにある、という、まぁひどい言い方です。その弱かったチームが、ついにここまで来たわけです。


NFLというリーグは、「戦力の均衡」を追求するようなシステムになっています。例えば、次のような仕組みがあります。

  • 完全ウェーバー制ドラフト…前年の成績が下位のチームから指名する。
  • サラリーキャップ…チーム全体の選手へのサラリー総額が決まっている。(金持ちチームが良い選手を独占できない)
  • レベニュー・シェアリング…いろいろな収入をリーグでプールし、チームに再分配する。
  • 試合の組み合わせの工夫…(同地区チームとの対戦以外は)前年同じような成績のチームとの対戦が多くなり、前年成績の良かったチームは厳しい日程が組まれる。

このようなシステムがあるので、今はドアマット・チームでも、応援していればいつの日か強くなることが期待できるわけです。あのニューイングランド・ペイトリオッツだって、私が見始めた頃はドアマット・チームだったのですから。
しかし、そのシステムがあるのに、カーディナルスにはなかなか春は来ませんでした。ようやく今シーズン、チャンスがめぐって来たわけで、NFLファン(それもDD)としては『ついに来たか!?』という感じなのです。がんばれ!アリゾナ・カーディナルス