Guild JF65-12E

ギルドの12弦ギターです。
一番の特徴は、その名のとおり弦が12本あることです。普通のギターは6本ですが、それぞれの弦が2本ずつになっているのが12弦ギターです。



サウンドホール付近。ピックガードの形はギルド独特のものです。
サウンドホールから中をのぞくと、力木がないことに気付きます。これ、ギルドのアーチバックタイプの特徴です。


ヘッド。ギルドのロゴとGマーク。このGマークは同社の高級品にしかつきません。
弦が12本ということは、ペグも12個。チューニングがたいへんです…。


指板には貝のインレイ。マザーオブパール(真珠貝)&アバロン(あわび)です。装飾品にもよく使われる材料です。


サイド&バックはメイプル。メイプルシロップをとることで有名なサトウカエデです。黄色っぽい木材で、堅いので家具などにも使われます。葉っぱは、カナダ国旗にも描かれています。


音の特徴ですが、深みのある、復弦楽器特有の美しい響きがあります。(大正琴のような…って、例えが古いか?w)普通のギターを2台合奏しているようにも聞こえ、「一粒で二度おいしい」楽器です。
ただし、使いこなすのは大変です。左手で弦を押さえる時は2本同時です。これはかなりコツがいりますし、力もいります。普通のギターの2倍以上のパワーが必要になります。また、弦が多いだけにチューニングも面倒です。
さらにこのギター、かなり大きくて重いのです。よりによってギルドで一番大きなボディサイズ(ボディ最大幅17インチ)のうえ、サイドとバックはメイプル(ギターの材の中では比較的重い)です。
そのため、このギターを弾くにはかなり気合いが必要です。気力も体力も充実している時でないといけません。ということで、かわいそうにも長らくお蔵入りしていました。今回、GEMバンドの皆さんが来た際、あれこれ開けてみたわけですが、そのうちの1台がこの12弦でした。この機会に、せっかくなので何日か表に出して、弾いてみることにします。
でもなぁ、12弦が生かせる曲をあまり知らないんだよなぁ…。「ホテル・カリフォルニア」のイントロ弾いて、「22歳の別れ」を弾き語りして、だいたいそこで終わっちゃうんだよなぁ…。