久しぶりにシングルモルトです。アイラの名品「ラガヴーリン」、オフィシャルの16年物です。
アイラ島のモルトらしく、ピーティでスモーキー。アロマはちょっとプランデーっぽいフルーティな甘さを感じます。口に含むと、アイラモルトらしいピートの香りが口いっぱいに広がります。感じる甘みは、とても深い感じがします。本には、かつお節とも書いてありますが、似ているような違うような…?飲み込んだ後の余韻は、口の奧の方にほのかな甘み、が残ります。強いて言えば黒糖のような甘みです。
同じアイラモルトで比べると、ラフロイグほどヨード香(薬品っぽさ)はありません。ストレートな甘みはアードベッグの方が強いかもしれません。カリラより余韻が残ります。
あー、やっぱりアイラモルトは美味いです。
いつもテイスティングの時にはニート(いわゆるストレート)で、チェイサーに冷たい水をつけます。一口めを飲む前に、グラスから立ち上る香りを嗅ぎます。飲んでしまうとわからなくなる微妙な香りを、まず楽しむわけです。早く飲みたい、でもこの香りは飲む前しか味わえない、そんな、美味しいジレンマがなんとも言えません。一口(といっても小さじ半分弱くらいでしょうか)、まず口に含みます。アルコール度数40度を超えるので、舌には一瞬ピリッとする感じがありますが、口の中にウィスキーの味が広がります。この時、口に含んだままで鼻から息を出し入れすると、さっきとはまた違った感覚の香りがわかるのです。ゆっくり、口の中で転がしているうちに唾液で適度に薄まり、いろいろな味の成分が開いてきます。甘みを感じるのも、適度に薄まって来た頃です。頃合いを見て、惜しい気もしますが飲み込みます。飲み込んだ後の、鼻で感じる香りもまた格別です。この、飲み込んだ後の余韻がまた楽しい。ウィスキーによってまるで違います。あっさりすっきりのものもあれば、どしーんとした余韻が長いものもあります。さらに、この後に飲む一口の水の美味しいこと。この「水の美味しさ」は、ストレートで飲むようになってからの一番の発見かもしれません。
さて、いかにも飲んべえが、大量の酒を飲んでいるように思えますが、さにあらず。約45ccのウィスキーを、30分以上かけてのんびりと飲んでいるのです。水は、200ccくらい飲むでしょうか?実は、ストレートで飲んでいると、オンザロックや水割りよりも、飲む量はずっと少ないのです。(まぁそれでも、2杯、3杯と重ねちゃうと変わらないけどねw)