コード譜のこと

ベリキュー合同コンサートを前にして、アルバム「Cafe Buono!」のコード譜が一応の完成を見ました。最後の頃は一日に2曲というハイペースで、自分で自分をほめてあげたいと思っていますw
コード譜は、まぁそんなに急ぐ必要でもなく、誰が待っているわけでもないんですけど、こういうのって何か具体的な目標がないと完結しなかったりするんですよね。8曲目の「Last Forever」を前に停滞していましたが、合同コンサートが良い機会だったと思います。
4月に入ってずっと忙しくて、仕事から帰っても軽く飲んだら疲れてうたた寝、なんていう日々が続いていました。とりあえずブログの更新は、桜という格好のネタがあったので、一応、毎日できていましたけど。でも、正直言うと、疲れて帰ってくると、すぐそこに立ててあるギターにも手が伸びない、やる気が出ない、毎日そんな感じだったのです。(うつの周期変動でちょうど底に来ていたのかもしれません。)そんな日々でしたけど、ふっとやる気が出たのは、テレビの「ベリキュー」を見てからです。『あの子たちもがんばっているんだな、コンサートに向けて練習しているんだろうな』そんな事を漠然と考えているうちに、突然ギターに手が伸びました。深夜ですよ。「ベリキュー」見終わってからすぐですからねwで、始めてみると、これが面白いんです。久しぶりにコードコピーの面白さを味わって、なんだか懐かしくもあり、新鮮でもあり、“楽しい”と感じる時間でした。(この時にうつの底から脱したのかもしれません。)
まずは「Last Forever」の最初のコード。この音を出すためにはお得意の5カポ*1、プレイCではダメです。実は不得意なプレイFなのですが、弾いているうちにどんどん楽しくなってきます。不得意なフォームを練習するには良い機会なんでしょうね。

コード譜をなぜ自分で作っているかというと、『好きな曲は歌いたい』と思うからです。でも、コード譜つきの曲集など売っていませんし、雑誌に載っている曲があってもシングル曲程度、それもオリジナルのキーのコードで、ギターでは弾きにくいことこの上ありません。私が弾けるのはアコースティックギター(=フォークギター)ですから、スチール弦の強い張力を考えると、カポを使って弾きやすいフォームに直さないと、とても弾けたものではありません。(セーハの技術が伴っていないというのが実は大きな原因だったりしますけど。)そこで弾きやすいコードを使えるように、自分で「耳コピ」するようになったのです。
コード譜を作るのにあたって、こだわりというほどではありませんが、いくつか自分なりの決まりがあります。(このへんのニーズは、雑誌のコード譜では満たしてくれませんので、やはり自分でコピーするのが一番のようです。)

  • 1曲1ページ。演奏中はページをめくれないから。
  • イントロも間奏もコードコピーする。曲の全てを楽しみたいから。
  • オリジナルのキーでコピーする。CDと一緒にプレイしたいから。

というわけで、CDと一緒に弾いたり、大画面でDVDを見ながら弾いたりして、『気分はバックバンド』な状態を楽しんでいる私なのです。

コード譜作成の実際
1.歌詞のテキスト打ち込み
最初はギターを使いません。まずは、歌詞の打ち込みからです。歌詞カードを見ながら、そして曲を流しながら打ち込むことが多いです。(ちなみに、タッチタイピングはカナ打ちで、それなりに早いです。)「星の羊たち」のようなスローなバラード系の曲でしたら、最初の1回で9割程度は打ち込むことができます。逆に、「ロックの神様」のような早い曲は5割程度です。
ブログ書いている皆さんは、たぶんテキスト打ちは早いと思います。今度、曲を聴きながら歌詞を打ち込んでみてください。タッチタイピングの格好のトレーニングになりますよ。

2.キーを調べる
ここでギター登場。曲を聴きながら、キーを調べます。ヘ長調とか嬰ト長調とかいうやつです。曲の「ド」の音がギターのどの弦のどのフレットなのかを、曲を聴きながら弾いて、当てるのです。(短調の曲は「ラ」の音です。)一種、手探り的な作業です。
もちろん、事前にギターのチューニングは良く合わせておかなくてはいけません。また、弦を張り替えた直後は、弦がすぐに伸びてチューニングが狂うので要注意です。
 ↓このように標記します。「♭」(フラット)記号は半角文字がないので「b」で代用しています。

 ↑あとで、自分の声に合わせて「MyKey」を設定します。

3.コードを当てる
キーがわかったら、自分の押さえやすいフォームで弾けるように、適当な場所にカポをセットして、今度はコードの探り弾きをします。いわゆるスリーコード(キーCなら、C・F・G)程度ならすぐにわかるのですが、凝ったアレンジの曲が多いのでなかなか簡単には行きません。でも、ぴったりくるコードを見つけた時には気持ち良いです。曲を聴きながらコードを探りますが、同じところを何度も聴き直すことがかなり多くあります。
 ↓カポ(2種類)


 ↑カポはこうやって使います。手の代わりに弦を押さえてくれる便利なものです。
手ごわいのは、転調です。曲の途中からキーが変わって、そこから盛り上がって来るわけですが、コードコピーには難所です。また、ロック系の曲は間奏だけ違うキーを使うこともよくあります。
このコードを探り当てるのが、一番時間がかかります。それだけに、難しいコードを探り当てた時の満足感はかなり大きなものがあります。

そんなわけで、普通に仕事をして残業もそこそこして、帰宅して夕食はごく簡単にすまして、ブログをなんとか更新して、コードコピーにかかって・・・そんな流れの中、一日2曲を完成させるのはなかなかたいへんでした。曲を流しながらコードを探るため、音楽がかかったら邪魔なので、普通のテレビは見られません。ニュース解説などを流す程度で、それも頭には入ってきませんから、世間から取り残されてしまいそうです。つらい面もある、でも楽しくもある、珠玉の時間なのですが、何時まで起きていても大丈夫というような若さはありませんから、「ベリキュー」が始まるまで、という制限が自然にできました。

こうしてできたコード譜です。いやぁ、完成して良かった。

…というわけで、明日はコンサートだ!!

*1:カポタストの略。ギターの弦を押さえて調子を変える道具。